限られた問題を短時間で正確に解くための、詰め込み教育や受験競争(センター試験突破がその最たるものである)によって、理科の本来の目的の一つである理論的にじっくりと考察する態度が軽視されるようになった。また、理科が好きな生徒でも、受験競争が優先され理科に関する趣味を楽しむゆとりが少なくなっている。
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教科書の編成でも、欧米の理科教科書は日本で言うならば学習百科事典に相当するボリュームのものを学校から生徒に貸与し、生徒はここから自分の関心の深い分野や切り口を探索できるようになっている。それに対して日本の教科書ではあらかじめ精選したメインストリームを設定し、これに沿った構図を無駄なくシステマティックに教授する構造となっている。確かに科学の論理的体系を整理した形で身につける上で日本の教科書は優れている面があるが、研究が進展しつつあるまだ十分体系化されていない背景部分が大幅に排除されており、生徒の多様な関心をすくい取る力に乏しいのみならず、現状の学説において「完成されたとされる」体系を受容するだけで、科学に対する能動的態度を損なう要素も指摘できる。
子供たちが自然に触れる機会が減少し、生物の観察や飼育などの体験を行う機会が減少したことにより、不思議だと思ったり、科学的な価値観を知ることで科学に興味を持つ子供が少なくなっているとされる。